主日(アドベント第2週)礼拝メッセージ                                                                                   2018年12月9日 

マリアの苦悩と決断

ルカによる福音書1章26−38節 
                                                                              山岸 明牧師
                                 
天使はマリアのところに来て言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」(28)。私たちはだれでも恵まれた人生を歩みたいと願ってい ます。では、恵まれた人生とはどんな人生でしょう?天使はマリアに続けて言った「あなたは身ごもって男の子を産むが、その子をイエスと名付けなさい」 (31)。マリアは天使に、「どうしてそんなことがありえましょうか。わたしは男の人を知りませんのに」(34)。恵まれた方と言われたマリアにもたらさ れた出来事は、マリアの人生に大混乱をもたらすものでした。
 
私たちの人生にも予想もつかない出来事に遭遇する事があります。おだやかな時を過ごしていたかと思うと、いきなり、落とし穴に落ちたり、そこから這い上が ると、今度は思いがけない重荷を背負わされる事もある。そんなとき私の人生は何て恵まれていないのだろうと愚痴をこぼさずにはいられません。

マリアは混乱する中で「恵まれた方。主があなたと共におられる。」このみ言葉を確信したとき「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成ります ように」(38)と応答することができた。このように受け入れがたい事を受け入れていく、それは諦めでも絶望でもありません。主がともにおられる。この安 心感から来る言葉です。

私たちの人生にも混乱が起きます。そんなとき自分の願いや思いだけに生きるなら、人は恐れや不安に支配されてしまう。しかしの、神の希望に生き、神の約束 を待ち望む人は、たとえ行き詰まり、八方ふさがりとなったとしても、神に不可能はない、神は何でもお出来になる、そんな確信の中で力強く歩む事が出来るの です。「主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう」(45)とあります。

クリスマス、それは救い主の誕生、それは待ち望む者に与えられた生きた喜びです。今はもう救いが主イエスによって完成されています。後は私たちがこの恵みを受け取るかどうかです。また、自分は本当に受け取っているかどうかを吟味する時です。
               

 
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