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時のユダヤはローマ帝国に支配されていた。ユダヤ民族の悲願はローマ帝国を倒すこと。その中でも熱心党は過激派集団となり暴動やテロを起こし、暴力に訴え
てでもローマ帝国からの解放(独立)を成し遂げようとした。主イエスの12弟子の一人に熱心党シモンがいた。聖書には主イエスとシモンの出会いは記されて
いないが、主イエスをメシア(救い主)と信じて従った。ただ、彼の信じる救い主は力によってローマ帝国を滅ぼしてくれるメシアであった。
イエスがエルサレムに入城してきたとき、多くの群衆がホサナ・ホサナといって出迎えた。シモンはいよいよローマ帝国を滅ぼす時が来たと思った。しかし、
主イエスは捕らえられ、裁判にかけられ、十字架につけられた。ここでシモンの夢は打ち砕かれ、大きな挫折を味わった。ここが大切である。私たちが本当の救
いに出会うためには、一度この経験をしなければならない。それは自分の夢や理想、願望が打ち砕かれるという経験です。自分の思い通りにならなかった時こ
そ、本当の救いが分かってくる。
私たちには願い事がある、真剣に祈っても願った通りにならない事もある。その時に、お祈りしたのに、クリスチャンになったのに、教会にいっているのに、
どうして主イエスは聞いてくださらないのかと思う。だが、私の思いが打ち砕かれて行く中で、本当に救いの意味が分かってくる。シモンは自分の夢が砕かれた
とき主イエスのもとを去りませんでした。彼はイエスの弟子であり続けた。なぜ、本当の救いを見て経験したからです。
それは、救いは獲得するものだはなくて、恵みとして与えられるものなのだということを知ったから、主イエスは仰せられた「今あなたには分かるまいが、後
で、分かるようになる」(ヨハネ13:6)。人生の中で分からない事がたくさんありますが、分からなければ分からないままで主イエスのもとにい続けてくだ
さい、必ず後で分かるときがくる。そのとき本当の救いの意味が分かります。