救
い主の誕生を知った占星術の学者たちが星に導かれてやってきた。学者たちから知らせを聞いたヘロデ王は不安を抱いた。新しい王が来たら自分の立場が危ない
と感じたのでしょう。多くの人が聖書の話を聞いて、神の愛に触れて、ある人は感動し、ある人はその通りだと言って理解もしてくれる。でもこのお方を自分の
中に受け入れるか・・・と言うと、私たちはたちまち不安になり、そしてヘロデ王になってしまうのです。
どういう事か?この体を治め・支配している王は誰ですか?この自分・私です。王である私の考える通り、思う通りに生きて来た。言い換えると自己中心に生
きて来た。その中に新しい王を迎える事は、自分が退くか、それとも自分の座にしがみついて新しい王を排除するかどちらかです。ですから不安になるのです。
そして新しい王を排除してヘロデ王になってしまうのです。
ヘロデ王は最後まで自分に固執し、主権を主イエスに渡しませんでした。その後ヘロデ王は自分の座を守るために妻を殺し、子どもを殺していきました。私た
ちも自分に固執していると、やがて行き詰って、周りを傷つけ悲しませていきます。しかし、救い主なるイエス様を仰ぎ見ていれば、あらゆる思い煩いから解放
された人生が開けてくる。
占星術の学者たちは星に導かれ救い主と出会った。彼らは喜びにあふれ、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として捧げた。今日、私たちもこの場に
導かれました。あなたが持参した宝の箱には何が入っていますか?宝とは何も金銀宝石だけではありません。宝物とは握りしめていて離さないもの、心の奥底に
閉まって握りしめているものです。それは誰かに対しての憎しみや、怒り、過去の傷、痛み、手放したら楽になれるのに手放さないで握りしめているものです。
学者たちはヘロデ王から救い主を見つけたら知らせてくれと言われていた。本来なら、言われた通りに王様に報告しに行っていたでしょう。しかし、夢でお告
げがあって「別の道を通って自分たちの国へ帰った」(12)。主イエスと出会った者は過去に戻る道ではなく、主イエスを見上げ、上を向いて歩むのです。