主日礼拝メッセージ                                                                                                                     2020年8月9日 

知識を超えたキリストの愛(4) その深さ


マタイによる福音書14章14節
「イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て深く憐れみ、その中の病人をいやされた。」



山岸 明牧師

 
 「イエスはこれを聞くと、舟に乗ってそこを去り、ひとり人里離れた所に退かれた」(13)。主イエスは盟友とも言えるヨハネがヘロデ王に殺さ れたことを聞いて、ひとりになりたかった。しかし、群衆はそんなことお構いなしに、主イエスを探し求めて後を追ってきた。何という無礼な、主イエスの痛み の中に土足で入っていく群衆たち、しかし、主イエスはそんな彼らを見て深く憐れんだ。キリストの愛の深さは憐れみです。

  主イエスは私たちの痛み、苦しみを分かってくださり、共感してくださるお方です。「この大祭司は、わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪を犯され なかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです。だから、憐れみを受け、恵にあずかって、時宣にかなった助けをいただくため に、大胆に恵の座に近づこうではありませんか。」(ヘブライ人4:15−16)

 この憐れみ深い主イエスに出会うとき、私たちの痛み、傷、苦しみが肥やしに変えられ人生に豊かな実を結んでいきます。そのためにどうしたら良いのでしょ うか?それは、この群衆のような思いをもつことです。この群衆は自分のことしか考えず、主イエスの領域に土足では入っていく無礼な者たちです、しかし、自 分が辛く、苦しいのです。人生に迷ってどうして良いのか分からないのです。だから分かってくださり、憐れんでくださる主イエスのところに救いを求めて来た のです。

 この群衆のように時には図々しく、遠慮なく主イエスのもとに行くのです。主イエスはもう少し考えてから来なさい・・・とか、明日また来なさい、などと決 して言われません。求める私たちを深く憐れんでくださり、分かってくださるお方です。ですから私たちも群衆のように慕い求めましょう。「大胆に恵の座に近 づこうではありませんか」とあるように。恵に対しては図々しく、どん欲に、痛みがあれば、癒しを求め、重荷があれば解放を求め、汚れがあれば清めを求め、 苦しみがあれば救いを求めましょう。そして大胆にキリストの愛の中に踏み出していきましょう。

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