汚れた霊に取りつかれて、家に帰ることも出来ずに、墓場を住まいとしていた
男がいた。彼は主イエスを見ると、走り寄ってひれ伏し、大声で叫んだ。「いと高き神の子イエス、かまわないでくれ、後生だから、苦しめないでほしい。」
(28)何と彼を支配していた悪霊が「いと高き神の子イエス」と信仰告白をしている。私たちは一週間を振り返って信仰告白をして来たでしょうか。日々の生
活で信仰告白をしていくことは、信仰生活においてとても重要なことです。
しかし、悪霊が信仰告白をした後すぐに「かまわないでくれ」と言っている。口語訳では「あなたは、わたしと何の係わりがあるので
すか。」これは悪霊がよく使う言葉で、主イエスよ、あなたは神の子、救い主と認めつつも、私とあなたとは何の関係もない、私にかまうな。悪霊は私たちの心
に向かって同じようにささやいてきます。故に、私たちは常に信仰告白をし、主イエスとの関係をはっきりさせることです。
この男は主イエスによって正気にもどった。(主イエスとの関係が回復した)しかし、その裏には多くの犠牲がともなった。大切な財産である
2000匹の豚が犠牲になったこと、主イエスと弟子たちはガリラヤからこの地に舟で渡って来るとき、激しい嵐が起こり、舟が沈みそうになり、荒れた海に投
げ出され死にそうになったこと、更に、それを見ていた人々は、男が正気になったのを見て喜ぶどころか、早くこの地から出て行ってほしいと言われたこと。一
人の救いのために、このような多くの犠牲と痛みがあったのです。
私たちの救いの裏にも多くの痛みと犠牲があったはずです。それは主イエスが私の救いのために十字架についてくださり、その尊い命
をささげてくださったこと。私の救いのために多くの人たちの祈りがあったこと。また、多くの人たちの尊い捧げものによって教会は伝道ができたこと。その伝
道によって救われた方もたくさんいます。この多くの犠牲と痛みは一人の救いのための神様の恵みです。私たちは日々、信仰告白をしつつ、主イエスと私の関係
をはっきりさせていくとき、迷いから解放され、真実に目覚めていくのです。今週も信仰告白をしつつ歩みましょう。