【主日礼拝 】 2012年11月4日
私たちは時間という流れの中で、自分の人生を過去・現在・未来と分けて生きていますが、過去の取り扱えを間違えると、それは過去の痛みではなく、現在の痛みとなり、未来の痛みにもなっていきます。パウロは正しく前進するために必要なことを教えています。
初めに、過去も現在の一部であること。
パウロは「後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けなさい。」(13)と言っていますが、それは過去など気にせず、過去を忘れて、過去を捨てて、何がなんでも前に向かって歩めと言っているのではありません。私たちがあれは“過去の事”と呼ぶものでも、それは現在の一部であり、過去に受けた傷も痛みも現在の痛みなのです。
次に、私たちの過去を光の前に出すこと。
聖書は暗闇の中にあるものは何であれ光の中に出しなさいと仰せられます。私たちの中に過去の傷や痛みがあるならば過去のことではなく、現在の事として神のもとに持って行くことです。そうすれば神が傷を癒し、悲しみを喜びに、涙を憂いに変えてくださいます。「実を結ばない暗闇の業に加わらないで、むしろ、それを明るみに出しなさい。彼らがひそかに行っていることは、口にするのも恥ずかしいことなのです。しかし、すべてのものは光にさらされて、明らかにされます。」(エフェソ5:11−13)
最後に、キリストに捕らえられた生き方をすること。
パウロはキリストの愛がわたしを捕えてくださっている、この安心の中で自分の過去を大胆に告白しました。今までの考え方、生き方、すべてが間違っていた。この世の価値も大切であるが一番ではない、人間として一番大切な生き方は、神の約束を信頼し、神に委ねて歩むこと。そうすれば神はその人生を豊かに祝福してくださることを経験したのです。前に向かって歩むとはキリストを目指して歩むことなのです、「わたしは平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える。わたしはこれを、世が与えるように与えるのではない。心を騒がせるな。おびえるな」(ヨハネ14:27)。
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