【主日礼拝 】 2014年2月9日
カナンの女性が主イエスのところに来て「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください。娘が悪霊にひどく苦しめられています」(22)と言った。女性の嘆きを聞いた主イエスは「何もお答えにならなかった」(23)。何度も主イエスに救いを求める女性に対して弟子たちは主イエスに「この女を追い払ってください。叫びながらついてきますので」(24)と言った。この弟子たちの冷たい言葉と態度に心が痛みます。
今まで黙っておられた主イエスが口を開きました。「わたしは、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない」(24)と。簡単に言いますと、わたしとあなたとは何の関わりもないというのです。それを聞いた女性は、どんなに心痛んだことでしょう。しかし、女性は「イエス様の前にひれ伏して、主よ、どうかお助けください」(25)と懇願したのです。「恵みと慈しみの主よ、わたしに答えてください。憐れみ深い主よ、御顔をわたしに向けてください」(詩編69:17)とあるように。
憐みを請う女性に対して主イエスは更に厳しい言葉で返した。「子どもたちのパンを取って小犬にやってはいけない」(27)と仰せられた。これは当時ユダヤ人が異邦人を見下し馬鹿にしていた言葉です。それを聞いた女性は怒るどころか「主よ、ごもっともです。しかし、小犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです」(27)と言った。女性は、主イエスは絶対に見捨てられるお方ではないと信じ、その信頼から断られても、馬鹿にされても、諦めずに、主イエスから溢れ出る恵みに最後まですがろうとしたのです。
この女性の思いと行動を見た主イエス様「あなたの信仰は立派だ」(28)と言われ「あなたの願いどおりになるように」と仰せられた。そのとき「娘の病は癒された」(28)のです。「だから、憐みを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくために、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか」(ヘブライ人4:16)。
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