【主日礼拝 】                                   2014年11月23日 

     今を大切に』      

ヘブライ人への手紙3章12-15節

山岸 明牧師

  「馬の耳に念仏」という“ことわざ”があります。いくら大切なことを語っても、何も通じない人の事を言います。今日の『ヘブライ人への手紙』には神様の言 葉を聞きながら、それがまったく信仰に結びつかなかった人たちがいました。「私たちにも彼ら同様に福音が告げ知らされているからです。けれども、彼らには 聞いた言葉は役に立ちませんでした。その言葉が、それを聞いた人々と、信仰によって結びつかなかったためです」(4:2)。故に、「彼らはいつも心が迷っ ており、わたしの道を認めなかった。」(3:10)とあります。信仰は、眺めているだけでは、信仰にはなりません。では、福音(良き知らせ)をどのように 信仰に結びつけていったら良いのでしょうか。

  初めに「今日、あなたたちが神の声を聞くなら、心をかたくなにしてはならない」(15)。私たちは神の御声を聞いても、今日は都合が悪いと言って明日以降 に延ばそうとします。しかし、明日の命があるという事を誰が確信できるでしょうか。故に、私たちは「今」という時を大切にしていきたい。今日、神の御声を 聞いたなら、今日の状態がどうであっても「神様、あなたを受け入れます」という決心が必要です。

  次に「兄弟たち、あなたがたのうちに信仰のない悪い心を抱いて、生ける神から離れてしまう者がないように注意しなさい」(12)。教会では熱心であった人 が来なくなってしまう事があります。時には、教会に行くのが嫌になったり、聖書を自分の家で読んで、祈っている方が良いと思うことがあります。そんな中で 信仰を持ち続けられる人とは、常に闘っている人であります。「だから、わたしたちは聞いたことにいっそう注意を払わねばなりません。そうでないと、押し流 されてしまいます」(2:1)。

  最後に「あなたがたのうちだれ一人、罪に惑わされてかたくなにならないように「今日」という日のうちに、日々励まし合いなさい」(13)。喜びに満ちた 「今日」もあれば、悲しみの「今日」もあります。悩みの「今日」もあれば、やっかいな「今日」もあります。私たちは、そういう「今日」から逃げるのではな く、教会を信じて互いに分かち合い、励まし合い、支え合うのです。


 
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