【礼拝メッセージ 】                                       2015年06月07日 

         『愛には恐れはありません     

ヨハネの手紙第一 4章13−18節

山岸 明牧師

  先日、ある方のひと事が私に大きな衝撃を与えました。世の企業はお客様が何を求め、今何を必要としているかを必死に考え、それを提供できるように努力して いる。そこでお客様を満たす事ができなければ、また必要とするものを提供できなければ、その企業は消えていく。そしてこう言いました。教会もそうであって ほしい。もっともっと人々に目を向け、人々が何を必要とし、何を求めているのか考えてほしいと。

 私は改めて、主イエスが何故この世に来られたのか、なぜ村々を巡り歩いたのか、なぜ罪人と言われる人々と交わりを持ったのかを考えさせられた。主イエス は出会う人々の心の飢え渇きを感じ取られ。そして、その渇きを満たすものをお与えになった。故に、主イエスの周りには多くの人々が集まったのです。

 人の目に世の中は平和で楽しそうに見えているかも知れない。でも本当にそうなのだろうか。人々の心は恐れと、飢え渇きで人間性を失っていないだろうか。 先日、障がい者の作業所で起きた虐待に怒りと悲しみが込み上げてきた。また、それは氷山の一角だと聞いて愕然とした。「愛することのない者は神を知りませ ん。神は愛だからです」(4:8)とあるように、人々の心に神が内在してくださることを切に願うと同時に、人々の飢え渇いた心に十字架の愛を届けなければ ならない思いが与えられました。

 しかし、その前に私たちが恐れから解放されなければなりません。この世のすべての恐れに対する解決策は一つである事を聖書は教えます。「愛には恐れがな い。完全な愛は恐れを締め出します」(18)。私たちは主イエスを信頼するうえで恐れを抱きます。特に自分の大切な事において本当に委ねて良いのかと。心 のどこかにそのような恐れを隠していないでしょうか。

 「わたしたちが愛するのは、神がまずわたしたちを愛してくださったからです」(19)。この愛を信じぬいて私たちの恐れを、主イエスの前に差し出しましょう。必ず十字架の愛が、私の中にある恐れを完全に締め出してくださいます



 
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