最初に救い主誕生の知らせを受けたのは羊飼いたちでした。羊飼いたちはこの知らせを受け「さあ、ベツレヘムへ行こう、主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と言った。羊飼いたちに伝えられた救い主の“しるし”とは何だったでしょう。
1、 布にくるまっている。
主イエスが生まれたのは家畜小屋でした。当時はどこの家庭にも布が常備されており、それは死体を包むためのものでした。主イエスを包んだ布はその死体を
まく布であったのです。生まれたばかりの赤ちゃんを包むなど普通では考えられません。故に、それが“しるし”となったのです。そして、その意味は、主イエ
スは生まれたときから十字架で死ぬということを現していたのです。
2、飼い葉桶の中。
なぜ飼い葉桶なのでしょうか。それはすべての宿屋に断られ生むべき部屋がなかったからです。飼い葉桶とは汚れ、傷つき、そして人々から捨てられた象徴で
す。そこに主イエスは身を置いてくださった。そして、飼い葉桶とは私たち一人一人の心だと思います。もし、私たちが清くなってから主イエスをお迎えしよう
とするなら、いつまでたっても救い主としてお迎えする事はできません。罪人のままで、傷や弱さがあるそのままの私で良いのです。主イエスは私たちを救うた
めに来てくださったことを覚えましょう。
3、乳飲み子。
救い主の“しるし”は一番弱い乳飲み子でした。それが神から遣わされた救い主です。私たちの想像する力強いお方ではありませんでした。私たちの理想が救
い主をつくりあげるのではありません。神が遣わされた。そこを認めなければなりません。羊飼いたちは、救い主に会うために「急いで行った」とあります。信
仰の歩みは慌てずゆっくりと言いますが、ときに急がなければならないこともあるのです。何故ならば、私たちは明日、どうなるか分らないからです。