旧約聖書『ダニエル書』(全12章)を毎月1回1章づつ取り上げていきます。
1.時代背景−紀元前(BC)年:
イスラエルの歴史は、神のアブラハムへの約束から始まり、紀元前1445年、モーセの指導の下エジプトの地から解放されます。その後、民はヨシュアの指導の下、カナンの地に入ります。その後、師士時代を経て、紀元前1043年にサウルが王になり、国家は、繁栄を誇ります。しかし民の不従順のために南北に分裂します。南王国は、強国バビロンの支配を許し、民は捕虜となり、バビロンに連れて行かれます。ダニエルは、南王国出身でバビロンに連れて行かれた若き預言者です。異国の地で、神様の言葉を預かったダニエルの預言が書かれているのが『ダニエル書』です。
2.まず「決心」ありき−。
バビロンのネブカドネツァル王は、イスラエル人の中から、宮廷に仕える少年を選び、宮廷の肉類と酒を毎日彼らに与え、自分に仕えさせるように仕向けます。この中にダニエルがいます。ダニエルは宮廷の肉類と酒で自分を汚すまいと決心し、自分を汚すようなことはさせないでほしいと侍従長に願い出て、聞き入れられます。宮廷の肉類と酒は、律法で禁じられた物と考えられます。キリスト者になると何か食べられない物があるということはありません。重要なのは、神様の御言葉を守り、妥協しないとダニエルが「決心」し、神様が守って下さったということです。神を第一とする「決心」が重要な第一歩です。
3.決意を支えて下さる主イエス−。
神を第一とする「決意」が揺らぐのも人間の現実の姿です。弱さを知りつつ、困難に打ち勝ち、復活された主イエスが、私達の決意を支えて下さるのです。
「勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っている。」(ヨハネ16:33)
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