1.王の見た悪夢、実現した預言
ネブカドネツァル王は、再び悪夢にうなされます。夢の内容は、次の通りです。1本の木が豊かに成長しますが、天使によって切り倒されます。切り株と根を残して、鉄と青銅の鎖をかけて野の草の中に、獣と共に置かれるいうものでした。ダニエルが王の見た夢を解釈します。夢に出てきた木は、王を象徴していること−。王は、人間の社会から追放され、野の獣と共に住み、牛のように草を食べ、天の露にぬれながら過ごすことが預言されました。そして、預言は現実のものとなりました。ネブカドネツァル王は、追放され、毛は鷲の羽のように、爪は鳥の爪のように生え伸びました。巨大な金の像を作り拝ませたりするなど、栄華を誇った王は、獣と同じどん底まで突き落とされたのです。
2.劇的に悔い改めるネブカドネツァル王
7つの時が過ぎ、王が目を上げて天を仰ぐと、王に理性が戻ります。王は悔い改め、永遠に生きる神を褒め称えるまでに劇的に変化します。悔い改めた王は、元の王としての生活に戻ることになったのです。
3.劇的な悔い改めでも
「反省」とは異なり「悔い改め」とは、生きる方向を自己中心から神中心に180度変えることです。ネブカドネツァル王は、劇的に悔い改めました。しかし、人間には「忘却」という性質があります。どんなに劇的に悔い改めても、日々の生活の中で、救いの感激は自然に薄れ、信仰が弱くなることもあります。
4.信仰がなくならないために
悔い改めて、イエス・キリストを信じた後、左団扇の生活が用意されているわけではありません。現実の人生の荒波の中で、信仰を育て下さるのは神様です。同時に、信仰の種を植え、水を注ぐという人間的努力(理性)があったからこそ、神様は信仰を育んで下さったことも忘れてはならないのです。
「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です」(コリントの信徒への手紙一3:6)
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