今日は生まれたばかりの教会に起こった難しい問題について、神が使徒たちを通して見事に解決してくださったばかりか、これをきっかけに教会を一層成長させてくださったというお話です。
問題の発端は、「日々の分配のこと」で公平を欠く、という苦情が寄せられたことに始まります。エルサレムの都に教会が生まれたばかりのころ、信者はそれぞれ自発的に献金や献品をしましたので、「信者の中には、一人も貧しい人がいなかった」のです。それなのに、6:1ではこの有様です。ギリシャ語を話すユダヤ人の教会員からヘブル語を話すユダヤ人の教会員に対して、自分たちの仲間であるやもめが日々の分配で不公平な扱いを受けているというのです。外国出身のユダヤ人の中には既に2世、3世の人がヘブル語ではなく、日常会話はギリシャ語を使っていたので、いつとはなく生粋のユダヤ人との間に心の壁のようなものができてしまったのでしょう。その上女性の地位が低い時代でした。特に、夫に先立たれた人は経済的にも貧しく、献金も思うようにできなかったでしょう、だから教会生活も遠慮がちになります。
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