【主日礼拝・メッセージの要 約】                                 2008年8月10日 

小さな平和 」 

 
マタイによる福音書5章9節

「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」

 

山岸 明牧師

 

 私たちが普段当たり前のように思っていることの一つに、日本は平和な国という思いがありますが、しかし、その平和は決して当たり前の事ではありません。今年は63回目の終戦記念日になります。戦後、夢も希望も無い所から、日本は今日の復興を成し遂げました。あの日から日本は戦争を二度としないと誓い、私たちの先輩が平和を叫び続けてきた結果、今があるのです。そういう一人一人の小さな働きが平和を生んできたのです。しかし、世界に目を向けますと今でも平和を得るため、平和を実現するために、平和を力で勝ち取ろうとしているところに人間の愚かさがあります。「剣をさやに納めなさ。剣を取る者は皆、剣で滅びる」26:52 

 私たちは平和を愛し、平和を願っています。日本から遠く離れた地域で起こっている争いに対しても、一日も早く平和が来るようにとお祈りをします。「平和を実現する人々は、幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」マタイ5:9 もし、この御言葉が「平和を愛し、また平和を願うものは幸いである」であれば気軽な思いで聞く事も出来ますが、「平和を実現する人は」と言われるのです。これは平和のないところに平和をつくりだし、平和を実現すると言うことです。人間の歴史を見ても争いのない時代は殆どありません。必ず世界のどこかでいつも争いが起きています。その様な状態の中でどうやって平和を実現し、平和をつくりだしていけるのでしょうか? 私たちは「平和」という言葉を耳にしますと、どうしても遠い世界に心が向いてしまいます。しかし、今日の箇所は自分たちの身近な小さな世界において平和をつくりだす大切さを教えて下さっています。

 マザーテレサが『平和も戦争も家庭から始まります。もし本当に世界平和を願っているなら、まず自分の家族が互いに愛し合うことから始めて行きましょう。もし喜びを広げて行きたいなら、まず、一つの家族が喜びをもって生活することが必要だ』平和も戦争も小さな家庭から始まると言ったのです。まさに「小さな平和」隣人、家族、また自分自身の中に平和があるでしょうか?イエス様は「平和を実現する人々は幸いである」と仰せられています。まず、自分の中に平和を得なければなりません。

 パウロはローマ人への手紙の中で「わたしたちの主イエスによって神との間に平和を得ている」5:1と言っています。イエスキリストによって神との間に平和を得ていると告白しているのです。人間にとって一番大切な事は神と和解する事、本当の平和はこのイエスキリストを信じる信仰によって得られるのです。そして、神との間に平和を得ている人は「その人たちは神の子と呼ばれる。」9 この平和は力や知恵で勝ち取ったものではなく、神の愛によって得た真実の平和です。私たちは平和を実現する者として、それぞれ与えられた場所において(家庭、職場、友人との交わり、教会の人々との交わり)の中において、平和をつくりだす人とならなければなりません。私たちの言葉、行動は本当に小さなものですが、その業が平和をつくっていくのです、そして平和を実現していくのです。

    

 

福音メッセージ一覧

戻る

                  

福音メッセージ一覧

集会案内

質問・メール

キリスト教イロハ

聖書を読む