【主日礼拝・メッセージの要 約】                                 2008年9月28日 

降りて来なさい 」

 
ルカによる福音書19章1−10節

 

秋山献一牧師


 ザアカイという人がいました。彼はローマ帝国のために税を取り立てる人、徴税人の頭でした。また彼は金持ちであったとあります。
ある日、ザアカイの住むエリコの町にイエスがやって来ました。ザアカイはイエスがどんな人かを見に行きます。「どんな人か」に興味があったのです。イエスがどんな奇跡をするのか、どれだけ人気があるかを見に行ったのではない。イエスがどんな人物であるかを見に行ったのです。


遮るもの(3b節)
 イエスのところにザアカイはやって来ましたが、イエスを見る事はできませんでした。「背が低かったので、群衆に遮られて見ることができなかった」からです。背が低かったからイエスを見ることができなかったのではありません。遮る群衆がそこにいたのです。ザアカイとイエスの間に。それがザアカイを遮ったのです。群衆が、イエスに聞き従う人たちがザアカイを遮ったのです。


木に登る(4節)
 ザアカイはいちじく桑の木に登ります。そこに登りさえすれば、誰にも邪魔されない。誰も自分を遮ることがない。そこでならイエスを存分に見れる。そう思って登ったのでしょう。


木から降りる(5−7節)
 しかしイエスはその場所に来て、ザアカイに言うのです。「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」誰にも邪魔されない場所で、私との出会いがあるとイエスは言うのではありません。むしろ遮るもののある場所、そこで私は出会うと言うのです。


新しい生き方(8−10節)
 イエスとの出会いはザアカイを具体的に変えました。だからザアカイは言うのです。「財産の半分を貧しい人々に施します。また、だれかから何かだまし取っていたら、それを四倍にして返します」と。
木の上で人は変わるのではありません。木から降りた世界、この地上の上で人は変えていただくのです。たとえどんなに遮るものがあろうとも。イエスがそこにいるから。

 

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