【主日礼拝 メッセージ】                                        2010年3月7日 

『人間関係の回復』

コリント信徒への手紙二5章16-21節  

私たちが思い煩う原因の中に「人間関係のトラブル」があります。多くの場合、私たちは「あの人が悪い」と一方的に原因をなすりつけてしまいます。しかし、人間関係は相手を責めている限り、それがどんなに正当な理由があるにせよ、自分自身はとても惨めな者で、そこには平安はありません。そこで人間関係を回復するために3つの大切なことがあります。

1. 神と和解する。「十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました」(エフェソ2:16)とあります。和解とは「二者の関係を取り戻すために、同じ価値のものを交換すること」です。二者とは神と人間です。つまり神が人間の命をキリストの命と交換し、キリストの死によって人間の命を買い戻したのです。現代では代価はお金になりますが、当時は同じ価値のもの、家畜には家畜、人間の命には命、すべての人間の命には、一番高価なキリストの命を、人間のぬぐいきれない罪には、キリストの死なのです。これが和解の意味です。イエス様の十字架によって私たちの古い自分は打ちのめされ、壊されたのですから、いつまでも古い自分に固執せず、新しい自分で生きるのです。それは十字架を見上げつつ、争いではなく平和のへと目を向ける生き方です。

2. 自分の非を認める。人間関係が崩れてきますと、私たちは相手を裁きはじめます。相手が悪い、自分は悪くない。イエス様はこう仰せられます「あなたは、兄弟の目にあるおが屑は見えるのに、なぜ自分の目の中の丸太に気づかないのか」(マタイ7:3)。「偽善者よ、まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、はっきり見えるようになって、兄弟の目からおが屑を取り除くことができる」(マタイ7:5)。私たちが相手を責めている時は、自分の中にある大きな丸太に気がつきません。もし、自分の丸太に気がつけば、とても相手を裁けるような大いなる者ではない事が分かります。和解は自分の非を認めるところから始めます。

3. 率先して行動する。「平和を実現する人々は幸いである」(マタイ5:10)。平和を実現する人です。そこには加害者とか被害者であるとかは問題ではありません。積極的に行動する事です。だからと言って先走って相手の事も考えずに進んでいってはいけません。相手がどう感じているかなど理解するところから始めなければなりません。それには時間も、ときも必要です。問題を攻撃しても決して相手を責めないこと。そして、解決ではなく和解を強調する事です。

 

 
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