【主日礼拝 】 2011年7月31日
委ねるという言葉を耳にしますが、自分を委ねるには、信頼のおける絶対的な対象が必要になります。よく、この世で信じられるのは自分だけという人がいます。その人は自分を信じて一生懸命に努力します。当然、十の力で頑張ればマイナス十の不安が起こってきます。百の力で頑張れば、必ずマイナス百の不安が起こってくるのです。どこかで踏ん張りきれない時が来たときに、その人は自分の限界を感じるとともに、これからの人生が不安になり、どう生きていけばよいのか分からなくなります。人間同士の関係ではどうでしょう。一番身近なところでは家族ですが、どこまで自分を委ねきることができるのでしょうか。自分に都合の良いことは委ねることができても、全てを委ねるということは私たちにとって難しいことだと思います。なぜならば人は完全ではないと言う事を知っているからです。
出エジプト記を初めて読んだとき、モーセに率いられたこの群衆は何てわがままで、弱く、自分勝手な群衆なのかと呆れました。これだけ何度も神さまの奇跡を目の当たりにしながら、なぜ、神様に全てを委ねる事ができないのだろうと思いました。しかし、繰り返し読み返して見ると、自分たちと全く違わない事に気づかされます。私たちも人生の中で幾度となく奇跡を体験しています。今日も朝、目が覚めました。これも奇跡です。ただ、それに気がつかないだけではないのでしょうか。人生を振り返ってみてください。苦しい時に思わぬ“助け手”が現れたり、思い返して見ると、奇跡としか思えないような出来事や、また、人との出会いなどがあったはずです。私たちの知らないところで、私に命を与え、導き、支え、愛してくださる方がおられるのです。それは神さまです。神さまに委ねて生きるとき、私たちは揺るぎない人生を歩むことができるのです。あなたは神さまに全てを委ねていますか?
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